「あの人のように自分もゲーム実況をやってみたい!」と思っても、何から準備して何をしたら良いのかわからないという人のために、ゲーム実況をはじめるための基礎知識を解説していきます。
どのプラットフォームが良いか、必要な機材は何か、どのような手順で実況を行うか、多くの人に知ってもらうためのコツは何かなど、知っておきたいポイントをまとめました。
ゲーム実況者としてYouTuberやV Tuberを目指している人も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
動画投稿は、事前に録画しておいたゲームのプレイを編集し、動画サイトに投稿するスタイルです。“実況動画”“実況プレイ動画”などとも呼ばれます。
動画投稿でゲーム実況を行うメリットは
- 録画した動画を編集できるので不要なシーンはカットできる
- 効果音やテロップを入れて見応えのある動画にできる
- 編集や音声の後撮りなどでゲームに対する解説を加えやすい
- 一部のプラットフォームでは、広告収入を得ることができる
といったものが挙げられます。反対に、
- 動画編集のスキルが必要になる
- 動画編集に時間がかかることが多い
というデメリットもあります。
ライブ配信
ライブ配信は、リアルタイムでゲームしている映像を配信する生放送スタイルです。“ゲーム配信”“生配信”などとも呼ばれます。
ライブ配信でゲーム実況を行うメリットは、
- 編集の手間がかからない
- 視聴者とリアルタイムでコミュニケーションが取れる
- 投げ銭による収益が見込める
といったものが挙げられます。デメリットとしては、
- 生放送なので行動や発言に注意しなければならない
- メインの収益が投げ銭になるため、配信しないと収益には繋がらない
といったものがあります。
ゲーム実況ができるプラットフォームについて
ゲーム実況ができる動画配信プラットフォームには、動画投稿とライブ配信の両方ができるものや、どちらか一方に特化したものなど数多くの種類があります。
収益化できる条件にも違いがあるため、代表的な動画配信プラットフォームをそれぞれ比べてみましょう。
動画投稿 | ライブ配信 | 収益が発生する条件 | |
---|---|---|---|
YouTube | ○ | ○ |
|
ニコニコ | ○ | ○ |
|
ツイキャス | × | ○ |
|
Twitch | ○ | ○ |
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OPENREC | ○ | ○ |
|
Mildom | × | ○ |
|
ミラティブ | × | ○ |
|
SHOWROOM Gaming | × | ○ |
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知名度の高いプラットフォームはユーザーが多い分競争率が高かったり収益化の条件が厳しかったりというデメリットもあるため、自分が続けられそうなプラットフォームを見極めましょう。実際に視聴者としていくつか利用してみるのも良いですね。
ゲーム実況に必要な機材は?
ゲーム実況をするにあたって、撮影または配信を行うための機材を揃える必要があります。
ただし、PS4またはPS5では、本体に内蔵されている“シェア機能”を使えばPCがなくてもゲーム動画の投稿やライブ配信が可能です。
連携できるのはYouTubeとTwitterのみなのでプラットフォームは絞られてしまいますが、特別な機材を揃えずにゲーム機本体だけでゲーム実況ができるので、まずはPS4/PS5で試してみるのも良いかもしれません。
通常のゲーム配信をするのに必要な機材は、
- ゲーム機
- PC
- キャプチャーボード
- マイク
- カメラ(顔出しする場合のみ)
などです。これらについて、詳しくみていきましょう。
ゲーム機
まずは基本として、実況したいゲームとそのゲーム機を用意するのはマストです。実況したいゲームがスマホアプリの場合は、ゲーム機の代わりにスマートフォンを用意します。
PC
もう一つ基本なのがPC。録画または配信のどちらをするにせよ、必ず必要になります。
ノートPC・デスクトップPCどちらでもゲーム実況は可能ですが、新しく買うのであれば、動作処理が速いゲーミングPCを選ぶのがおすすめです。
キャプチャーボード
ゲーム機の映像や音声をPCに出力するために必要な周辺機器が“キャプチャーボード”。
本来であればTVに繋いで行うゲームをPCに繋ぎ、PCの画面を見ながらゲームができるようになります。また、キャプチャーボードのソフトを使用することで、ゲーム画面の録画や配信もできるようになります。
マイク
自分の声をゲーム実況に入れるのであれば、マイクも必須になってきます。
ヘッドホンとマイクが一体になった“ゲーミングヘッドセット“は、FPSゲームの実況などで重宝されています。
また、音質にこだわりたい場合は”コンデンサーマイク“や”ダイナミックマイク“と、音質を調整できる”ミキサー“を使用するのがおすすめです。
機材は基本的に、性能と価格が比例しています。今後どのようなスタンスでゲーム実況を行っていくか考えながら、値段や性能を考えると良いでしょう。
カメラ(顔出しする場合のみ)
ゲーム実況しながらワイプなどで顔出しをする場合は、PCに繋いで使う“Webカメラ”を用意しましょう。
画質重視ならデジタル一眼レフを使用すると良いですが、ゲーム実況に顔出しの画質はあまり求められないため、一般的にはWebカメラがおすすめです。
ゲーム実況のやり方【動画投稿編】
それでは実際に、ゲーム実況のやり方について見ていきましょう。まずは動画投稿を行う場合のやり方です。
STEP1. 機材とソフトの設定
ゲーム機、マイク、カメラ、キャプチャーボードなど、周辺機器のセッティングを行います。
また、ゲーム画面を録画できるソフトもあらかじめインストールしておき、音量などの設定も行いましょう。
録画ソフトはさまざまな種類がありますが、キャプチャーボード付属のソフトや、“ Bandicam ”というソフトが手軽かつわかりやすくおすすめです。
STEP2. ゲーム実況
セッティングが終わったら、ゲーム実況をスタートしていきます。
録画ボタンを押し忘れていないか、マイクは入っているか、ゲーム音とのバランスは問題ないかなど、録画ミスをしないように確認しておきましょう。
STEP3. 動画を編集
撮り終わった動画を編集していきます。代表的な動画編集ソフトには以下のようなものがあります。
“無料”動画編集ソフト | “有料”動画編集ソフト |
---|---|
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無料ソフト“AviUtl”はゲーム実況者定番のソフトです。ただ、無料ソフトは操作が難しいため編集経験がないと苦戦してしまいます。
トラブルを避けてできるだけスムーズに作業を行いたい場合は、有料ソフトを使用するのがおすすめです。
STEP4. 動画を投稿
編集の終わった動画を投稿します。
このときに重要になるのが、タイトルとサムネイルです。新規の視聴者を増やすため、興味を引くようなタイトルとサムネイルを考えましょう。
動画を投稿したあとは、TwitterなどのSNSで投稿したことを知らせるのもおすすめです。
ゲーム実況のやり方【ライブ配信編】
ライブ配信でゲーム実況を行う場合は、動画投稿をするときのやり方に比べて手順は簡単です。
ただ、生配信で音声トラブルなどが起きると同時接続人数が減ることに繋がるので、事前の準備は入念に行いましょう。
STEP1. 機材とソフトの設定
ゲーム機、マイク、カメラ、キャプチャーボードなど、周辺機器のセッティングを行います。
また、配信用のソフトも事前にインストールし、準備しておきましょう。ゲーム配信に使われるソフトは“OBS studio”と“XSplit Brodcaster”の2つが主流です。
OBS Studioは、無料で使えるかつ配信に必要な機能が全て揃っています。使い方もわかりやすく、利用者が多いので検索すればわからないこともすぐに解決できるでしょう。
XSplit Brodcasterは、質の高い配信を目指す場合におすすめのソフト。
無料版と有料版があり、無料版との機能比較ではOBSの方が完全に優れています。しかし、有料版では放送遅延機能、同時配信機能、動画編集機能など多くのプレミアム機能を使用できるので、より凝ったライブ配信を作っていくことが可能です。
STEP2. ゲーム実況
セッティングが終わったら、ゲーム実況をスタートしていきます。
動画投稿とは異なり、リアルタイムで視聴者のコメントを読めるのがライブ配信の特徴。
ゲームそのものやトークが面白かったり上手かったりすることも大切ですが、意識したいのは視聴者とのコミュニケーションです。コメントを拾って読んだり、投げ銭にはお礼を伝えたりしましょう。
プラットフォームによっては、ライブ配信のアーカイブを残すことができるので、ライブ配信が終わったあとは削除するか残すかを決めましょう。
ゲーム実況を多くの人に見てもらうためのコツ
新しく始めたばかりのゲーム実況では、ファンや視聴者がまだまだ少ないはず。1人でも多くの人に自分のゲーム実況を見てもらうには、おさえておきたいコツがあります。
タイトルとサムネイルにこだわろう
動画投稿のやり方を説明した際にも少し触れましたが、タイトルとサムネイルにはこだわりましょう。なぜなら、動画を見る前に一番初めに人の目に触れる、いわゆる“顔”のようなものだからです。
サムネイルではしっかりと動画の見どころ部分や面白さ、魅力が伝わる画像を選びます。動画内のワンシーンをサムネイルにしたり、サムネイル用に画像を編集したりと、やり方は人それぞれです。
また、タイトルは、興味を惹く文言であることと、検索に引っかかりやすい文言であることが大切。
ゲーム名のタイトル記載はマストで、数パートに分かれる場合は何パート目かがわかる文言も入れます。
今活躍しているゲーム実況者のタイトルやサムネイルを参考に、タイトルのバリエーションを増やしてくと良いですよ。
投稿時間を分析しよう
動画を投稿する際、もしくはライブ配信をする際は、どの時間を狙うか分析することも大切です。
動画を見てくれている人の年齢層はどのくらいなのかを調査し、その年齢層が最も動画を見る機会が多いタイミングを狙って動画をアップロードする、配信を開始すると良いでしょう。
一般的には平日の夕方や週末が多くの人の目につきやすいと言われています。
自分のオリジナリティを追求しよう
自分のゲーム実況に他の人とは違うオリジナリティがあることは、人気を得ていく秘訣です。
ゲーム実況をスタートする前から、どんなキャラでやっていくか、どんな実況をするかのイメージを膨らませてから取り組んでいければ良いですが、最初はなかなか難しいものです。
まずはゲーム実況にチャレンジしてみて、視聴者から「こういうところが好き」「この発言がおもしろい」など褒めてもらった部分を伸ばしていくように考えると、オリジナリティが出やすいかもしれません。
世の中に多くのゲーム実況者がいる中で、「あなたの実況だから見たい」と思ってもらえるようなコンテンツを目指しましょう。
注意:利用規約やガイドラインは必ず確認
ゲーム実況を行う上で注意しておきたいのが、ゲームの利用規約やガイドラインについて。
ゲームには必ず著作権があり、原則として無断でゲーム配信を行うことは法律違反(犯罪)になります。
しかし、ゲーム実況はゲームの製作者(著作権者)にとって不利益なことばかりではありません。なぜなら、ゲーム実況が配信されることによってそのゲームを知ってもらうことができ、ゲームの知名度向上や売上がアップする効果もあるからです。
とはいえ、ゲーム実況をしたいと考える一人ひとりに対して許諾のやり取りをするのは非常に手間や時間がかかります。
こういった背景があり、ゲームの制作会社は、ゲーム実況に関するガイドラインを作成し、これに則ったやり方であればゲーム実況を許可している場合があります。
以下は、実況されるゲームが多い2社のガイドラインです。
任天堂株式会社:ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン
株式会社カプコン:カプコン動画ガイドライン(個人向け)
実況してみたいゲームのガイドラインは必ず確認し、利用の条件を守ってゲーム実況を行いましょう。
まとめ
以上、ゲーム実況のやり方についてでした。いかがでしたか?
今回は、
- ゲーム実況は“動画投稿”か“ライブ配信”かを選ぶ
- ゲーム実況をするプラットフォーム(YouTube、ニコニコなど)を選ぶ
- ゲーム実況を行うには基本的な機材を揃えなければならない
- 編集ソフトや配信用ソフトをダウンロードしておく必要がある
- 編集や実況でオリジナリティを出し、投稿時間やタイトルで多くの人に見てもらう工夫をするとよい
- ゲーム実況の許可に関してゲーム会社のガイドラインを確認すること
などといった内容を紹介しました。これからゲーム実況にチャレンジしてみたいという方は、まずはリーズナブルな機材からでも揃えてスタートしてみましょう。
また、ゲーム機本体のみで実況配信実況ができるPS4/PS5のゲームから試してみるのも良いかもしれません。
まずはゲームを楽しむこと、その姿をシェアすることを大切に始めてみてくださいね。
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