小説家というと、なるのが難しい職業というイメージが強いかもしれません。
「読書や作文が好きで、小説家に憧れがあるけど、なれるのか不安・・・」という方も多いのではないでしょうか。
そんな方はぜひ、小説家になるにはどうすれば良いのかこの記事で確認して、今からできることを実践していきましょう。
- この記事の監修者
- 大阪アミューズメントメディア専門学校 ノベルス文芸学科では、文章力はもちろん、発想や構成、キャラクター設定など、魅力的な文章を書くのに必要なスキルを一通り学べます。
- 電撃文庫や角川文庫など卒業生の実績も多数あり、在学中からデビューする人も。
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小説家に必要な能力と身につけ方
小説家は、才能のある限られた人しかなれないと思われがちな職業ですが、正しいスキルを身につけさえすれば、誰でもなれる可能性があります。
まずは、小説家に必要な能力と身につけ方について見ていきましょう。
文章力
小説家にとって最も重要なのが、文章力です。
文章力と言っても、主語と述語がかみ合っているか・「てをには」を正しく使っているか・一文が長すぎないかなど、基本的なルールが守れていれば大丈夫です。
文章量が多くなるにつれて、こうした基本的なルールが崩れやすくなり、日本語として正しくなかったり、読みづらくなったりしてしまいます。
短編小説くらい(2万字)のボリュームでも正しく文章が書けるよう、地道に練習していきましょう。
自分ではミスに気付きにくいので、できれば誰かに文章を添削してもらうことをおすすめします。
表現力
豊かな表現力によって、文章だけで読み手に場面を想像させたり、心を動かしたりすることができます。
表現力が豊かな小説家の作品を読んで、どんなたとえをしているのか、どんな言葉を選んでいるのかをよく研究してみてください。
また表現力は読書量に比例するため、ジャンルを問わず色々な本や文章を読むようにしましょう。
特に、詩や短歌、歌詞などは、短い言葉の中で豊かに情景を描いているので、参考になります。
想像力
ファンタジー小説や歴史物などで、架空の出来事や違う時代の出来事をリアルに描くには、想像力が欠かせません。
想像力と言っても、全くゼロの状態から想像して書くのには限界があるため、知識や経験を増やすことが大切です。
ここでもやはり本を読むことが求められますが、映画を観る、音楽を聴く、美術館へ行く、旅行へ行く、舞台を観るなど、あらゆるカルチャーに触れることで知識や経験が増え、想像力が養われます。
構成力
構成力とは、ストーリー構成を組み立てる力と考えて良いでしょう。
小説では、テーマを伝えるために矛盾や過不足なくストーリーを展開できることを、「構成力がある」と言います。
構成力を鍛えるには、小説を数百字に要約して書くのがおすすめです。
また小説を書く前に、必ずあらすじや目次を書くようにすると、筋の通ったストーリーが書けるようになります。
小説家になるには3つの方法がある
まず、小説家になるには主に次の3つの方法があります。
- 文学賞を受賞する
- 同人作家として活動する
- 業界とのつながりをつくる
では、1つずつ詳しく解説していきましょう。
文学賞を受賞する
小説家になる最も王道な方法が、文学賞を受賞することです。
文学賞には大きく分けて2つの種類があり、公表されている作品に対して与えられるものと、公募の中から受賞作品を選ぶものに分かれます。
公表されている作品に対して与えられる賞は、書籍化されている作品や文学雑誌に載っている作品が対象で、プロの中で優秀作品を決めるハイレベルなものです。
有名な直木賞や芥川賞といった賞は、このタイプにあたります。
そのため無名から小説家を目指すには、公募タイプの文学賞を狙いましょう。
出版社や協会が主催する文学賞がたくさんあるので、自分の得意なジャンルに応募することをおすすめします。
主な文学賞
公募タイプの文学賞は数多くありますが、その中でも代表的な文学賞をご紹介します。
- 小説すばる新人賞
- 集英社が主催する大衆文学の文学賞で、受賞すると単行本が発行されます。
過去には朝井リョウさんの「桐島、部活やめるってよ」などが受賞しています。 - 群像新人文学賞
- 講談社が主催する純文学の新人賞で、短編でも応募できるのが特徴です。
過去には村上春樹さんや、村田沙耶香さんらが受賞しています。 - 電撃小説大賞
- アスキー・メディアワークスが主催する、ライトノベル系の新人賞です。
ライトノベルの新人賞の中でも応募数が最多で、過去には「ゼロから始める魔法の書」の虎走かけるさんらが受賞しています。
文学賞に落ちても諦めないこと
文学賞に落ちると、「自分には才能がない」と落ち込んでしまう方も多いです。
最初は落ち込んでしまうかもしれませんが、落ち着いたら冷静に落選した理由を分析しましょう。
まず一次審査などの初期の段階で落ちてしまった場合は、文章力がまだ不完全な可能性があります。
まずは、技術面を磨くことを優先しましょう。
初期の審査は通過するけど、後半の審査で落ちてしまうという場合、表現力など審査員を惹きつける力をさらに伸ばした方が良さそうです。
また、賞や出版社、審査員との相性もあります。
文学賞によって作品のジャンルや求める作風もさまざまなので、過去の受賞作品を見て、自分に合った文学賞を見つけるのも手です。
文学賞を受賞して小説家になるには、とにかく落選した理由を分析して、諦めずに応募し続けることが大切です。
同人作家として活動する
小説家になるには、同人作家として活動する方法もあります。
たとえば同人誌を出版したり、インターネット上でオリジナル小説を掲載したり、同人活動をすることで多くの人に自分の作品を読んでもらえるチャンスが増えます。
同人作家でも特定のファンがついていることがあり、その場合、出版社から声がかかって書籍化することも珍しくありません。
特にインターネットで小説を公開する方法は、すぐに始められて手軽なのでおすすめです。
業界とのつながりをつくる
出版社など業界とのつながりをつくると、小説家として活躍しやすくなります。
ただ個人が業界とのつながりをつくるためには、ある程度の実績が必要になります。
たとえば文学賞で最終選考まで残った、同人活動でファンがたくさんついているなど、実力があればつながりもつくりやすいです。
逆に言えば、素人がいきなり業界とのつながりを持つのは難しいということにもなります。
ただし専門学校など、プロの小説家や出版社と直接関われる場所なら、自然とつながりもできていきます。
小説家になるには、学校に通うか独学か
小説家になるには、まず作品が作れるようになる必要がありますが、作品づくりのスキルはどのように身につけたら良いでしょうか。
ここでは、学校に通う場合と独学の場合についてご紹介します。
学校に通う場合
大学の文学部や、専門学校、スクールなどの学校に通うと、プロから直接指導してもらえるというメリットがあります。
文章を早く確実に上達させるには、たくさん書いてフィードバックをしてもらうのが一番です。
プロの小説家や編集者に作品を見てもらえる学校は、小説家になるにはうってつけの環境だと言えるでしょう。
中でも、教養や技術を身につけることが目的の大学やスクールと違い、専門学校は小説家デビューすることが目的なので、本気で小説家デビューを目指す方には専門学校がおすすめです。
学校に通うには学費がかかりますが、効率よくスキルを身につけたい方や、自力でデビューするには不安な方にはぜひ検討してほしい方法です。
独学の場合
小説家の中には、自力で努力してデビューした方もいます。
「独学でデビューできるのは才能のある人だけ」と思う方もいるかもしれませんが、仮にそうだとしても、人一倍努力していることは間違いありません。
同人活動で多くのファンがいる、文学賞の選考を通過しているなど、ある程度基礎がある場合は、独学でも努力次第で小説家になれる可能性が高いです。
中学生や高校生でも小説家になれる?
小説家になりたい方の中には、中学生や高校生もいるでしょう。
実際、綿矢りささんや羽田圭介さんなど、高校生で文学賞を受賞した有名な小説家もいます。
小説家デビューに年齢制限はないので、上でご紹介した方法で中学生・高校生が小説家になることもできますが、学生が小説家になるには、少しハードルが高いです。
というのも、出版社は執筆に専念してくれる小説家を求めるため、学業が優先の学生はデビューしづらいというのが現状なためです。
できれば、きちんと中学校・高校を卒業してから小説家になった方が、デビューもしやすいでしょう。
小説家になるためにすること
小説家になるには、どの方法でデビューするにしても、まず作品のレベルを上げなければなりません。
ここからは、作品のレベルを上げるためにできることについてご紹介します。
売れている本を読む
まずは有名な文学賞を受賞した作品や、売れている作品を読みましょう。
売れている作品とは、多くの人が読みたい作品なので、今どんな小説が求められているのか勉強になります。
このように、売れている小説を読んでマーケティング感覚を身につけることは、とても大切です。
文章力以外にも必要なスキルを伸ばす
小説家にはもちろん文章力が必要ですが、それ以外にもさまざまなスキルが必要です。
たとえば物事を面白くとらえる着眼点や、魅力的なキャラクターをつくるスキルも、魅力的な作品づくりに欠かせません。
作品を書いて読んでもらう
小説を上達させるには、人に自分の作品を読んでもらうのが一番です。
家族や友人に読んでもらって、面白かったところや読みにくかったところなど率直にアドバイスをもらうと良いでしょう。
またプロの編集者や小説家に読んでもらって添削してもらうと、さらに早く上達します。
小説家の仕事とは
ここまでは小説家になる方法を中心に解説してきましたが、ここからは小説家の仕事そのものについて詳しく見ていきましょう。
小説家の仕事内容
小説家の仕事は、基本的には作品の執筆がメインです。
文章を書き起こす前に、資料を集めて読んだり、取材をしたり、構成を考えたりと、下準備にも多くの時間を費やします。
初稿が完成した後も編集者とやりとりを重ねて、作品をブラッシュアップしていきます。
また作品の執筆以外にも、雑誌や新聞などに載せるコラム・エッセイの執筆や、講演会の登壇などを行う小説家も少なくありません。
有名な小説家になるとメディアへの出演も増え、テレビや雑誌のインタビューを受けたり、コメンテーターとして出演したりします。
他にも文学賞の選考委員を務めるなど、人気になるほど活躍の幅も広がっていくでしょう。
給料
小説家の収入源は、主に原稿料と印税の2種類です。
- 原稿料
- 原稿を書くと発生するのが、原稿料です。
小説家のキャリアや出版社によって原稿料も変わりますが、原稿用紙1枚(400字)で3,000〜4,000円ほどが相場です。また原稿料だけで食べていくには、月に原稿用紙100枚分は必要と言われます。
人気の作家になるほど原稿料は高くなり、有名作家だと原稿用紙1枚で数万円になるケースもあります。 - 印税
- 印税は、本を出版する時に発生します。
一般的に、本の定価の10%×発行部数が印税となりますが、新人作家の場合は10%を下回ることもあります。新人作家は発行部数を抑えめにすることがほとんどですが、本が売れて増刷になれば、さらに多くの印税が入るでしょう。
小説家になるには専門学校がおすすめ
ここまで小説家になるにはどうすべきか、さまざまな方法をご紹介してきましたが、一番おすすめなのは専門学校に通うことです。
専門学校では、これまでご紹介した方法をすべて実践することができます。
プロから直接指導を受けられる
作品のレベルを上げるにはプロから直接指導を受けるのが一番ですが、身近にプロがいないと難しいと思います。
専門学校なら、小説家の講師や編集者に作品を見てもらえます。
また文章力以外にも、読解力やプロットのつくり方など、授業の中で色々なスキルを学ぶこともできます。
業界とのつながりができる
専門学校は業界との強いつながりを持っているので、編集者と直接会う機会があったり、出版社の担当者に紹介してもらえたりなど、コネクションを活用することができます。
こうしたつながりができるのも、専門学校に通う大きなメリットの1つです。
まとめ
小説家になるには、作品のレベルを上げて、文学賞を受賞したりファンを増やしたりする方法があります。
また、業界との強いながりを持つことも大切です。
専門学校に通うと、小説の書き方をプロから指導してもらえるだけでなく、業界とのつながりもできます。
小説家をめざす方は、専門学校への入学も考えてみてはいかがでしょうか。
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