プロの小説家を目指す場合、小説の専門学校に通うべきかどうか迷いますよね。
現在活躍している小説家の中には、小説の専門学校を卒業している人もいれば、卒業していない人もいます。
この記事では、これからプロの小説家になりたいという人のために、小説家としてデビューするための方法や、小説の専門学校を卒業するメリットについて、説明していきます。
- この記事の監修者
- 大阪アミューズメントメディア専門学校 ノベルス文芸学科では、文章力はもちろん、発想や構成、キャラクター設定など、魅力的な文章を書くのに必要なスキルを一通り学べます。
- 電撃文庫や角川文庫など卒業生の実績も多数あり、在学中からデビューする人も。
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- 大阪アミューズメントメディア専門学校 ノベルス文芸学科では、文章力はもちろん、発想や構成、キャラクター設定など、魅力的な文章を書くのに必要なスキルを一通り学べます。
- 電撃文庫や角川文庫など卒業生の実績も多数あり、在学中からデビューする人も。
小説家の仕事のスタイル
小説家という職業には、一般企業にあるような就職という概念がありません。
プロの小説家は基本的に、個人事業主(フリーランス)として仕事をしています。
出版社と契約している小説家は、小説の内容やページ数、原稿料、執筆のペースを担当者と話し合いながら仕事を進めていくことになりますが、基本的には仕事に関することは自分でこなすスタイルです。
売れっ子作家は、個人事務所を設立し、マネージャーを雇用して、事務的な仕事を分担している場合があります。
小説家には、どうやったらなれる?
ここからは、小説家としてデビューするためにどういった方法があるのかを、見ていきましょう。
文学賞を受賞してデビュー
小説家デビューを果たすための最も一般的な方法は、出版社が主催する文学賞を受賞することです。
特に、まだ小説家として世に出ていない新人の作品を対象にした、文学新人賞の受賞を狙うのが効果的です。
文学新人賞を受賞すると、自分の小説が出版社から書籍化させることになります。
そうすれば、世間的に注目されることはもちろん、新人賞の選考に関わっている著名な小説家から評価され、関係を築くことができる可能性もあるのです。
さらに上のステップとして、芥川賞や直木賞といった大きな文学賞を受賞することができれば、メディアに取り上げられ、小説家としての認知度を高めることができます。
出版社へ自分の作品を持ち込む
小説の持ち込みを受け入れる出版社は、昔に比べると少なくなっています。
また、コネクションが全くない状態で小説を持ち込んでも、多忙な編集者に目を通してもらえない可能性が高いのが現状です。
しかし中には、原稿を募集している旨をホームページに記載している出版社もあります。
求められるストーリーの内容や、原稿の提出方法をしっかり確認した上で挑戦しましょう。
自費出版する
出版社に出版してもらうのではなく、自分でお金を出して本を出版する方法です。
自費出版専門の出版社も存在するので、そこに原稿を持ち込むと書籍化が簡単になります。
出版する部数や、編集にかかる手間などにもよりますが、場合によってはかなり費用がかかることも。
小説が売れなければ大幅な赤字になってしまうので、リスクは高いといえるでしょう。
しかし、実際に自費出版からプロになった小説家もいます。「リアル鬼ごっこ」の山田悠介さんや、「氷の華」の天野節子さんはその代表的な例です。
ネット上で小説を公開する
近年、主流になってきているのが、小説投稿サイトで小説を公開し、小説家デビューを目指す方法です。
このようなサイトでは、読者による小説のランキングや評価が表示されるため、編集者の目を引くことができれば、書籍化の可能性もあります。
また、自分の小説をSNSで宣伝し、小説投稿サイトへ誘導するのもいいでしょう。
インターネットを上手に活用することで、デビューのチャンスが広がる時代です。
Webサイトに小説を投稿し、プロの小説家になった例としては、「恋空」の美嘉さん、「ソードアート・オンライン」の川原礫さんが挙げられます。
同人誌で小説を販売する
同人誌と聞くと、二次創作の作品を掲載してコミケ(コミックマーケット)で販売するものといったイメージがありますが、オリジナル作品を同人誌にして販売する人もいます。
同人誌に作品を掲載する人を同人作家といいますが、同人誌の売り上げだけで生計を立てるのは難しく、趣味や小遣い稼ぎ感覚で制作する人がほとんどです。
しかし、「十二国記シリーズ」の小野不由美さんや、「空の境界」の奈須きのこさんのように、同人作家から小説家デビューされた方もいらっしゃいます。
このように、地道な努力が実を結んだ結果、作品が人気を博して出版社から声がかかるケースもあるのです。
小説の専門学校を卒業する
小説の専門学校では、小説家になるために必要な技術や能力を学べるのはもちろんですが、他にも大事な要素があります。
専門学校の講師は、現役のプロの小説家なので、業界の人脈を作れる可能性もあるのです。
他にも、専門学校経由でコンペに応募できる、専門学校と連携している出版社から小説が書籍化されるチャンスがあるといった、小説家としてデビューできるきっかけが多くあります。
小説の専門学校がおすすめな理由
プロの小説家を目指すには様々な方法がありますが、専門学校への進学を考える人も多いのではないでしょうか。
実際に、専門学校に通うメリットは多くあります。
小説の専門学校に通うことをおすすめする理由について、詳しく解説しましょう。
小説の書き方を基礎から学べる
字下げや三点リーダーの使い方といった、文章の書き方の基本、小説のキャラクターや舞台設定の作り方、起承転結を意識したストーリーの作り方など、小説の執筆における基礎を一から学べるカリキュラムは、専門学校の強みです。
小説の書き方を独学で学ぶことも不可能ではありませんが、自分一人で情報収集をしなければならない上に、自分が書いた小説を正しく客観視できなければレベルアップは見込めないでしょう。
また、基礎はもうできていると自分で思っていても、見落としている部分がある可能性もあります。
何事もまずはしっかりとした土台ができていなければ、その上に応用を乗せることはできないので、基礎を疎かにしないようにしましょう。
プロに個別指導してもらえる
専門学校の講師は、現役のプロ小説家として活動している方々です。
こういった経験豊富な先輩から個別に指導してもらえる環境があることは、専門学校ならでは。
専門学校によっては、授業の課題以外にも、オリジナル作品も講師に添削してもらえます。
プロが身近にいて相談に乗ってくれるという環境は、専門学校に通わなければ作るのは難しそうです。
同じ志を持つ仲間と頑張れる
同じ目標をもつ同期と切磋琢磨できるという点も、専門学校の重要な役割の一つです。
仲間が頑張っている姿を見て鼓舞され、仲間の傑作に刺激を受けるといった体験は、プロの小説家として活動する際に役立つでしょう。
仲間と作品を読み合って素直な意見を交換すれば、小説を見る目も鍛えられ、自分の作品も客観視できるようになります。
専門学校のクラスは決して、優劣をつけるためにあるわけではありませんが、大人数の中で良い意味で競い合えるという環境は重要です。
業界について学べる
業界で活躍するプロの方から直接、生の声が聞けることも、小説の専門学校への通学をおすすめしたい理由の一つです。
講師から作品とレーベルの相性という観点でアドバイスをもらえる、業界の編集者からの直接的な指導が受けられるというチャンスは、独学で勉強していてもなかなか巡り会えません。
文章を書く仕事の就職口が見つかる
専門学校に通うと小説家デビューに有利になると考えられますが、専門学校に通えば必ずプロの小説家になれるわけではありません。
ただ、小説の専門学校では基本的な文章力やプロットの作り方が身に付くので、たとえ在学中にデビューできなかったとしても、ゲーム・マンガ・アニメなどのシナリオライター、映画の脚本家、webライターなど、文章を書く仕事に就職できる可能性があります。
こうした仕事に就職してから、引き続き小説家デビューを目指すこともできます。
仕事で文章を書くうちに文章力や表現力がさらに磨かれて、専門学生の時よりも良い作品が作れるようになるかもしれません。
小説の専門学校と大学との違い
専門学校の他に、大学で小説を学ぶという選択肢もあります。
その場合、文学部に進学するのが一般的ですが、文学部では文章の書き方より、過去の作品の研究や外国の文化の研究をすることが多いです。
一方小説の専門学校では、文章力を身に付ける、作品をプロの小説家に添削してもらう、新人賞の対策をするなど、デビューに向けてより実践的に学ぶことができます。
そのため、小説の書き方を基礎から教わりたい方や、デビューサポートをしっかり受けたい方は、大学よりも専門学校に通うのがおすすめです。
小説の専門学校の選び方
小説の専門学校に通いたいと思っても、何を基準に専門学校を選べばいいのか、迷ってしまう人も多いと思います。
小説といっても、純文学、一般文学、ライトノベル、ミステリー、SF、歴史小説、児童文学など様々なジャンルが存在します。
ジャンルによって専攻やコースが分かれる専門学校もあるので、自分が書きたいジャンルが学べる学校を選ぶのがいいでしょう。
まだ自分に向いているジャンルがわからないという人や、幅広いジャンルの小説を書きたいという人は、実際に授業を受けながら模索していくことも可能です。
また、卒業生が活躍しているかという、学校の実績もチェックしておきましょう。
そして、学校の雰囲気が自分と合っているかも大事です。オープンキャンパスに参加すれば、先生や学生の雰囲気がわかるので、活用することをおすすめします。
専門学校で身に付く小説家のスキル
小説の専門学校では、小説家になるために必要なスキルを学べます。
ここからは、具体的にどんなスキルが身に付くのか、どんな授業を行うのかについて説明していきます。
語彙力の豊かさ
まず小説家に必要なのは、語彙力です。
同じ意味でも、使う言葉によって文章全体の雰囲気が違ってきます。
文章を書いているとき、陳腐にならない言葉がスッと頭に浮かんできたらいいなと思ったことはありませんか。
たくさんの言葉を知っている人ほど、使える表現の引き出しも多くなり、読み手の意表をつく表現ができるようになります。
他人があまり思いつかないような言葉の使い方ができれば、そこに自分の小説の味が生まれるのです。
正しい日本語で書くスキル
プロの小説家を目指すなら当然、日本語を正しく使えなければなりません。
間違った文法で文章を書いている、言葉の意味を間違って覚えているといった場合は、自分の日本語の使い方が正しくないことを自覚する必要があります。
正しい日本語が使われていない小説が、出版社から書籍化されることはないでしょう。
間違いが癖にならないうちに、直すことが重要です。
表現力
語彙力があり、正しい日本語を使えても、文章で表現する力がなければ、読み手の心を掴む小説は書けません。
登場人物のセリフや、情景描写の文章も、作家の表現力一つで大きく変わります。
どんな言葉を紡ぎ、登場人物の心情や物語の情景をどう表現するかは小説家の腕にかかっているのです。
優れた表現力を持っている小説家は、生まれ持った才能があるのではないかと考えられることも多いでしょう。しかし、表現力は努力によって鍛えることができます。
表現力豊かな小説家の作品をたくさん読んで分析し、自分の作品にも取り入れて書くことを続けると、自分の表現方法が磨かれてくるはずです。
構成力
魅力的なストーリーを作るための構成力も、小説家には欠かせません。
構成はストーリーの骨組みです。登場人物の言動の相関性がしっかりしていなければ、作品の完成度が低くなってしまいます。
伏線の使い方が絶妙、読み手によって予想外の展開に発展させることができるといったスキルがあれば、多くの人を物語の世界に引き込むことが可能になります。
独創力
せっかく自信作が書けても、よくある話だと読み手に感じさせることがあっては、ファンがつきにくくなってしまいます。
これまでに数多くの小説が生み出されてきたので、絶対に他人と被らないアイディアを練るのは至難の技かもしれません。
しかし、売れている小説家の作品には、これは新しい!と思わせるオリジナリティがあるのです。
自分にしか書けないような物語を、小説で表現できる独創力が鍵となります。
小説の専門学校ではさまざまなテーマの課題が出題され、課題をこなしていくことで、自然と上記のスキルが身に付いていきます。
専門学校の授業では、座学で知識を覚えるというよりは、手を動かして作品を作り、プロの小説家からフィードバックをもらうことで、実践的にスキルを身に付けるのが一般的です。
小説の専門学校の入学試験
では、小説の専門学校に入学したいと思った人向けに、入学方法について解説しましょう。
小説の専門学校へ入学するためには、入学試験を受ける必要がありますが、試験といっても筆記や実技の試験はないところがほとんどで、主な選考方法は書類審査や面接になります。
これは専門学校自体が、小説について一から学びたい人を対象にしているからです。
これまで全く小説を書いたことがなくても、入学時にはスキルを求められないので安心してください。
それよりも、入学して何を学びたいのか、将来はどんな小説家になりたいかなど、熱意を評価されることが多いです。
小説の専門学校の学費
小説の専門学校の学費は、入学金、授業料、設備費など合わせて2年間で250万円前後が相場となっています。
入学金がかかる分、学費は次年度より初年度の方が高いです。
学費が心配であれば、奨学金や国のローンと提携している学校や、学費サポート制度のある学校も多いので、希望する学校に聞いてみると良いでしょう。
特に、独自の学費サポートは早い段階で受付が締め切られるため、早めに確認することをおすすめします。
小説家の将来性
これからの時代、小説家という職業に将来性はあるのでしょうか。
現在既に、紙媒体の小説の売り上げは減少傾向にありますが、コスト削減や省スペースが可能になる電子書籍は、より広まっていくでしょう。
そのため、世の中のIT化が進んでも、小説家という職業がなくなってしまう可能性は低いと言えます。
現代では、小説投稿サイトやSNSで手軽に自分の作品を発信し、大勢の人に見てもらえる機会がある上に、ネット上で注目されれば、小説家デビューのチャンスも狙えます。
また、自分の作品を自費出版する人も珍しくなく、小説を書籍化すること自体のハードルは、一昔前と比べると下がりました。
しかし、プロの小説家は、会社勤めの人のように毎月決まった額がもらえるわけではないので、その点の覚悟は必要です。
小説家として生計を立てていきたい場合は、厳しいこともたくさんあるかもしれません。
立ち塞がる困難を乗り越え続けることができる人が、生き残っていく小説家になるでしょう。
まとめ
プロの小説家デビューを目指すのであれば、小説を書くための基礎から学べて、業界とのつながりもある専門学校やスクールに通うことをおすすめします。
大阪アミューズメントメディア専門学校なら、2年次に選べる3つの専攻によって、自分が書きたい小説ジャンルに特化した知識を身につけることができます。
また、座学の講義の他に、小人数制ミーティングやディスカッションといったコミュニケーション重視の授業など、カリキュラムが幅広いのが特徴です。
現役プロの小説家による個別指導、出版社の編集長、副編集長による批評会などが設けられるので、学生のうちから業界とつながるチャンスがあります。
小説家として活躍する卒業生もいるので、気になったらぜひホームページをご覧ください。
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