小説家は同人作家としても活動できる?

  • by
  • 小説家は同人作家としても活動できる?

    小説を書くことを生業とする小説家と、同人誌として作品を発表する同人作家

    文章を書くという点では同じですが、この2つには多くの違いがあります。

    小説家を目指している方の中には、同人誌向けの作品を書いている方や、いずれは自分の作品を同人誌にして販売したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

    現に、小説家と同人作家を兼業している方も存在しています。

    そこでこの記事では、小説家と同人作家のそれぞれの特徴や、兼業するためにはどうしたらいいかについて説明します。

    同人誌とは?

    まず始めに、同人誌とは一体何であるかを確認しておきましょう。

    同人誌とは、同じ趣味をもつ仲間である同人(同好の士)が資金を出し合い、小説や漫画などの作品を寄せ集めて作る同人雑誌の略称です。

    その歴史は明治時代にも遡り、小説や詩、短歌、俳句、落語など幅広いジャンルの作品を掲載し、当時の文学界にも影響を与えました。

    同人誌が普及したきっかけは、版を作る必要のない印刷方法、オンデマンド印刷の誕生です。
    このオンデマンド印刷によって少ない部数からの印刷が可能になり、個人でも気軽に作品を発表できるようになりました。

    そんな同人誌には、大きく分けて2つの種類があります。

    自分が作ったストーリーやキャラクターを用いて漫画や小説を創作するオリジナル
    そして、既に発表されている既存のアニメや漫画のキャラクターを用いたパロディです。

    パロディは著作権的にグレーゾーンとされているので、扱いには注意してください。

    小説家と同人作家の違い

    小説家と同人作家の違い同人作家は、小説家と同じように物語を執筆し、作品を発表します。
    が、そもそもこの2つには根本的な違いがあります。

    そこで、次は小説家と同人作家の違いについてみていきましょう。

    職業の体系と収入源の違い

    小説家とは、小説の創作と発表を継続的に行っている人のことです。

    小説家という職業だけで生計を立てている場合でも、小説家としての収入が少なく他の職業と兼業している場合でも、同じように小説家と呼ばれます。

    小説家は作品を書きあげるまでが仕事で、その後は出版社によって刊行され、書店に並ぶのが一般的です。

    それに対して同人作家は、作品の執筆から販売までの工程も全て自分でやらなくてはならないという違いがあります。

    印刷や製本は業者に依頼することもありますが、同人誌を売るためにはイベントへの参加が基本となっています。

    また、小説家と同人誌には入ってくるお金にも違いがあります。

    小説家のもとに入ってくるお金は、執筆への対価である原稿料と、小説が売れたときに入ってくる印税です。
    それに比べて同人誌は、作品の売上全てが作者のものになるという特徴があります。

    ただしそのぶん同人誌で高い売り上げをあげるためには、ブログやSNSでの宣伝など、執筆以外のスキルも磨かなくてはなりません。

    作品の傾向の違い

    小説家と同人作家では、執筆する作品の傾向も違ってきます。

    小説には、純文学や大衆文学、ライトノベル、ミステリー、恋愛小説、時代小説、SF、ホラーなど様々なジャンルが存在しますが、出版社が関わるため思うがままの表現ができない場合もあります。

    出版社は、一般受けするものや、売れる見込みのあるものを売っていく必要があるので、全て自分の好きなように書けるとは限りません。

    一方、同人作家の場合は、作品の自由度がかなり高いのが特徴です。

    利益を目的とするなら、ニーズのある作品を創作する必要がありますが、二次創作のように現存するキャラクターや世界観を用いた作品が認められているところを見る限り、自分の好きなように思い切り表現できる土俵であるといえます。

    小説家が同人作家としても活動するには?

    小説家が同人作家としても活動するには?小説家になるのが夢だけど、同人作家としても作品を作り続けたいという場合、どうしたらいいのでしょうか。

    小説家を職業としながら、同人作家としての活動もする方もいらっしゃいますが、ほとんどの小説家は、名前を伏せて別人として同人誌用の作品を書き上げています。

    同人作家の活動を始める理由としては、小説では不可能な、自分の思うままの表現を、同人誌の世界で実現させたいといったものが多いようです。

    しかし、売れている小説家だからといって、同人誌も飛ぶように売れるわけではありません。

    むしろ、小説家として生計が立てられていれば、同人誌では利益を求めずに自分の好きなものを書くという楽しみ方ができるでしょう。

    小説家や同人作家に必要なスキルとは?

    小説家や同人作家に必要なスキルとは?小説家と同人作家の両方を目指したいのであれば、2つに共通するスキルを身につける必要があります。

    小説家や同人作家が持っておくべきスキルとはどんなものか、みていきましょう。

    語彙力と文章力

    語彙力や文章力は、文章を書くことを仕事にしていきたいのであれば必須の能力ですよね。

    同じ意味を表す言葉をいくつも知っている、日常会話で使わないような言葉を使って作品の味が出せるといったことが自然にできるように、言葉や文章の勉強をするといいでしょう。

    知らない単語や語句を目にしたら、必ず意味を調べて覚えるようにするのがおすすめです。

    表現力やユーモア

    正しい文章が書くことができ、難しい単語を使うことができたとしても、読み手に情景を想像させ、感情移入させる表現力がなければ、味のない作品になってしまいます。

    小説はジャンルにもよりますが、同人誌の場合はユーモアが出せた方が評価されやすい傾向にあるかも知れません。

    様々な表現ができるように、既に発表されている評価の高い作品をよく読んで、表現方法を学びましょう。

    ストーリーの構成力

    物語を作るにあたり、構成力は非常に重要になってきます。

    どんな展開のストーリーにするとより良い作品になるか、伏線はどこに入れるかといったことを、読み手の立場で考えられるといいでしょう。

    今までになかったようなストーリー展開が生み出せる力は、大きな武器になります。

    まとめ

    小説家としてデビューできてからも、同人作家の活動も兼ねることが可能だということがわかりましたね。

    小説家も同人作家も、文章を書く創作者であることに変わりはありません。

    売れる小説家・同人作家を目指すのであれば、上で述べたようなスキルをしっかり身につけることが重要です。

    独学という手もありますが、独りよがりになってしまうリスクもあるので、専門の学校に通うのがおすすめです。

    大阪アミューズメントメディア専門学校のノベルス文芸学科なら、プロの作家の指導のもと、文章力や構成法、プロット発想法といった基礎を学ぶことができます。

    2年時にはライトノベルや、文芸小説など、自分がより知識を深めたいジャンルに特化した勉強ができます。

    まずは気軽に、無料の資料請求やオープンキャンパスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

    >>小説家になるにはどうすべき?誰でもなれるのか

    資料請求案内 イベント案内

    監修・運営者情報

    監修・運営者大阪アミューズメントメディア専門学校 ノベルス文芸学科
    住所大阪市淀川区西中島3-12-19
    お問い合わせ0120-41-4648
    詳しくはこちらhttps://www.amg.ac.jp/novels/
    名前