ゲーム開発における「 C# 」とは？メリットや習得難易度、将来性について

C#とは？

C#は数多くあるプログラミング言語のひとつで、Microsoftが提供しています。

世界最大シェアを誇るプログラミングのフレームワーク“Unity”と組み合わせて使われていることが多く、統合開発環境や学習サイトなどの環境が整っていることで生産性の高い開発ができるのが特徴です。

C#では、PCゲームやスマホゲーム、ブラウザゲーム、家庭用ゲーム機でプレイするコンシューマーゲームなど幅広いゲーム開発が可能。

ゲーム開発に必須の言語とも言われているほど、ゲームプログラミングで広く使用されています。¬¬¬

関連記事：ゲーム開発でおさえておきたいプログラミング言語6選とその学び方

C#が使われているアプリケーション

前述したようにC#はMicrosoftによって提供されているプログラミング言語です。そのため、Windows PCにデフォルトでインストールされている「マインスイーパ」といったゲームはC#を使って開発されています。

その他、

• ポケモンGO
• スーパーマリオラン
• ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君
• バイオハザードアンブレラコア

などの有名タイトルもUnitiyを用いてC#で開発されたゲームです。

C#を使用するメリット

多くの種類があるプログラミング言語の中で、C#を使用してゲーム開発を行うメリットには、以下が挙げられます。

• 安全性が高い
• マルチプラットフォーム対応
• 補完機能がある
• さまざまな環境に対応したゲームが作れる
• メモリリークが起こりにくい

安全性が高い

C#は、C言語やC++の弱点を補って作ったコンパイラ型言語のため、処理速度や実行速度が速く、安全性が高くなっています。

また、Microsoftは新機能の検討や問題点の修正など、アップデートを積極的に行なっているため、セキュリティへの対応はもちろん、時代の流れにも対応したプログラミング言語とも言えるでしょう。

マルチプラットフォーム対応

プログラミング言語によっては、モバイルアプリを開発する際、Windows向けとmacOS向けの両方を開発する必要があるものがあります。

C#ではこの限りではなく、複数のプラットフォームに向けたゲーム開発ができるようになっているため、開発にかかる工数を削減できます。

補完機能がある

C#と同じくMicrosoftから提供されている統合開発環境「Visual Studio（ビジュアルスタジオ）」に備わっている補完機能を使えば、生産性を大きくアップすることができます。

ゲーム開発ではメソッドやクラスの名称を間違えるだけでもエラーが起こってしまいますが、Visual Studioでは名称を何文字か入力すれば補完候補がずらっと表示されるため、誤字を防ぐことができます。

細々とした作業の多いゲーム開発では、このようなサポートがあることは大きなメリットと捉えられるでしょう。

さまざまな環境に対応したゲームが作れる

冒頭でも述べましたが、C#ではPCゲームやスマホゲーム、ブラウザゲーム、家庭用ゲーム機でプレイするコンシューマーゲームなどさまざまなゲームを作ることができます。

C#の言語を覚えればさまざまなゲーム開発に対応できるようになるため、活躍の幅が広がります。

メモリリークが起こりにくい

メモリリークとは、プログラムが使用するメモリの容量が足りなくなること。プログラミングを行う際は、メモリ容量を確保してから作業を行い、作業が終わったらメモリを開放します。

この、作業後のメモリ開放を忘れることでメモリリークが起きやすいのです。

C#では、メモリ開放を自動で行なってくれる「ガベージコレクション」という機能が備わっているため、上記のトラブルを意識しなくてもいい仕様になっています。

C#を習得するには

C#を習得してゲームを作成できるようになるためには、以下のような方法があります。

• 学習サイト
• 書籍
• 勉強会やセミナー
• 専門学校

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

学習サイト

C＃はオンラインで公開されている講座で学ぶことができます。レベル分けされていたり、イラストでわかりやすくまとめられていたりと、初めてプログラミング言語を学ぶ人にもわかるような内容になっています。

＜主な学習サイトの例＞

• マイクロソフトバーチャルアカデミー
• ドットインストール

書籍

書籍を読みながらC#の使い方に慣れていくのも、独学でC#の習得を目指す上での一つの方法でしょう。かなり多くの種類がありますが、

• 目次の内容
• イラストなどでわかりやすく解説されているか
• どんな人向けか（初心者か、応用編かなど）

を簡単にチェックして、「これなら取り組めそう」というものを選んでみてくださいね。

勉強会やセミナー

独学でC#の習得を目指す際は、勉強会やセミナーにへの参加を学習計画に組み込んでおくのがおすすめです。

疑問や問題を解決することができずに詰まってしまうと、その後の学習に進むことができなくなり、挫折に繋がってしまいます。このような問題を避けるためにも、勉強会やセミナーを活用しましょう。

以下のサイトでは、C＃をはじめとするプログラミングの勉強会や学習セミナーを探すことができます。

• TECH PLAY
• Doorkeepr

スクール・専門学校

「独学は心細い」「モチベーションが保てるか不安」といった場合には、スクールや専門学校でゲームプログラミングについて学ぶのもおすすめです。

わからないことをすぐに解決できることはもちろん、同じ志で学ぶ仲間ができ、切磋琢磨しながらプログラミングスキルを磨いていくことができます。

大阪アミューズメントメディア専門学校のゲームプログラマー学科では、プロと同じ方法でゲームを作る“プロジェクト型学習”という実践的な授業を取り入れながらゲームプログラマーを目指すことができます。

C#の習得難易度は高い？

数多くあるプログラミング言語の中で、C#の習得難易度は中程度です。

言語自体は簡単ではありませんが、前述したVisual Studioが無償で提供されていることや、学習サイトが多いことなどから、学習環境が整っていることで習得はしやすくなっています。

また、補完機能も備わっていることから、完全に習得していなくてもソースコードを書けるので、比較的使いやすく学びやすいと言えるでしょう。

C#の将来性について

C#を習得しても、今度使われなくなってしまう言語では学習する意味がありませんよね。最後にC#の将来性について考えていきましょう。

結論から述べると、C#は今後も継続して使われていく言語で、将来性はあると考えられます。

現在、C#はプログラミング言語の人気ランキングで比較的上位にランクインしています。特にゲーム市場でのC#の需要がここ数年で上がっていることもあり、今度ますます伸びていくでしょう。

また、Windowsと親和性が高いため、ゲーム市場だけでなく業務システムの領域でも引き続き使われていくことが予想されます。

ただし、C#はグラフィックの処理に弱いため、3Dゲームの開発には不向きです。今後の需要によっては、他の言語と人気の差がついてしまうかもしれませんが、一気に衰退してしまうといった事態はあまり心配しなくていいでしょう。

まとめ

以上、C#についてでした。ゲームのプログラミング言語として、汎用性のあるC#は習得しておいて損はありません。

幅広いプラットフォームでゲームを展開したい、さまざまな環境に対応できるゲームを作りたいという方にはおすすめのプログラミング言語なので、ぜひこの記事をきっかけに、習得を目指してみてくださいね。