漫画家になるには、プロの漫画家のアシスタントになる方法もしくは、専門学校でスキルを磨いて漫画賞などに応募する方法などが思い浮かぶところでしょう。
それ以外にもプロの漫画家の中には、独学で漫画を描き続けているケースもあります。独学で漫画家になるのも、夢のある方法といえるでしょう。
しかし、独学で漫画家になるには何をすればいいのかイマイチ分かりません。
そこで今回は独学で漫画家になるには何をすべきか、そして独学でデビューできる可能性や難しさについてもお伝えしていきます。
- 大阪アミューズメントメディア専門学校 マンガイラスト学科
- マンガイラスト学科では、漫画家としてデビュー実績は600名を超えています。
画力向上の基本であるデッサン、クロッキ、パースなどのアナログ基礎を学びながら、デジタル技術も同時に習得する体制が整っています。ご興味がある方は是非、オープンキャンパスに来てくださいね!
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漫画家デビューの方法
まずは、漫画家デビューする方法について、5種類ご紹介していきます。
漫画家になるには、どの方法であっても自身が積極的に行動することが大切です。
漫画雑誌の新人賞を受賞する
漫画家デビューする代表的な方法といえば、さまざまな漫画雑誌が定期的に実施している新人賞に受賞することです。
漫画雑誌では、漫画家デビューしていない方に向けて、オリジナルの漫画を応募してもらい審査員の評価を基に新人賞を決めています。また、新人賞を受賞することで、漫画雑誌に連載を持つことができるなど、ステップアップと知名度アップできるのも魅力です。
たとえば「FAIRY TAIL」などで有名な真島 ヒロ先生は、少年マガジンの新人漫画賞の受賞をきっかけにデビューしています。
新人賞に応募するのは、漫画の専門学校やスクールなどで学び、高いスキルを持った人が多い傾向にあります。
出版社へ直接持ち込む
漫画家になるには、出版社へ直接持ち込む方法もあります。
漫画雑誌を製作している出版社であれば、オリジナルの漫画を評価、あるいは読み切りとしてデビューさせてもらえる可能性もあります。
出版社によっては、ホームページで持ち込みの募集をしているため、確認してから作品の持ち込みをおこないましょう。
ただし、持ち込みを一切受け付けていない出版社もあるので、失礼にならないよう必ずアポを取ってから訪問しましょう。
SNSで漫画をアップする
最近では新人漫画家や、漫画家デビューしたい方がSNSを使って漫画をアップしています。そして出版社などの目に留まって、連載や読み切りなどのお話を頂くことがあります。
漫画家になるチャンスを広げるために、従来の新人賞や持ち込みとあわせてSNSでの公開もおこなうといいでしょう。
ただし、新人賞の中には、SNSで公開した作品を応募するのはNGというものもあるため、事前によく確認が必要です。
SNSでの公開は多くの人に読まれるメリットがある一方で、無断転載される危険性などのデメリットもあるので、取り扱いには要注意です。
デジタルコミックサイトに漫画をアップする
近年ではスマホの発展によって、アプリなどを通じてデジタルコミックサイトの利用も増えている傾向にあります。
そんな状況下でオススメなのが、デジタルコミックサイトに漫画をアップして漫画家デビューを目指すという方法です。
デジタルコミックサイトの多くは毎週ランキング、月間ランキング、累計ランキングというように時間別のランキングが掲載される仕組みとなっています。
ランキング上位に載るほどサイト内で目立ちやすくなり、場合によっては業界からスカウトされることもあります。
しかし、デジタルコミックサイトに漫画をアップして漫画家になるには、デジタルイラストに関するスキルも持ち合わせていないと、制作が難しいです。
同人作家からデビューする
個人で漫画を描いて同人イベントで本を販売したり、Webで公開したりするのを同人作家といいます。
編集部は、同人イベントやWeb・SNSで同人作家の作品を見て、気になる同人作家にデビューの話を持ちかけることもあります。
以上5つが、漫画家になるための主な方法です。
漫画家デビューの方法についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
漫画家の仕事内容
漫画家が手がける業務は幅広く、世界観やキャラクター、ストーリー、セリフを考え、漫画を描く作業をおこないます。
連載を持つ漫画家はスピードや効率が重視されるため、原作と作画の担当を分けたり、アシスタントを雇ったりします。
漫画家の仕事の流れ
漫画家の仕事の一般的な流れは、次のとおりです。
なお、今回紹介するのはデジタルの場合ですが、アナログで漫画を制作する漫画家もいらっしゃいます。
- 企画まずは、編集者との打ち合わせで企画を話し合い、大まかなストーリーやキャラクター設定などを決めます。編集者との打ち合わせは、プロット作成後やネーム作成後など、都度おこなわれます。
- プロット作成プロットとは、漫画の構成案のようなものです。企画で決めたストーリーやキャラクター設定を、文字やイラストを使ってまとめます。
- ネーム作成ネームは漫画の設計図にあたり、大まかなコマ割りやセリフなども含めて構成を決めます。
- デジタルペンタブレットやペンタブレットディスプレイを使用して、各コマの下書きを描きます。簡単なスケッチで構図を確定します。なるべく薄く、細かく描き込みすぎないようにします。
- 下書きを元に、細かい線画を描きます。キャラクターや背景の輪郭をはっきりとさせます。
- 線画に色を塗ります。色鉛筆ツールや水彩ブラシツールなどを使用して、キャラクターや背景に彩色します。
- トーンやエフェクトを追加して漫画に深みや表現力を与えます。影やハイライト、効果音などを描き込みます。
- 吹き出しやナレーションなどのテキストを挿入します。ストーリーの進行やキャラクターのセリフを表示します。
- 全体を確認し、漫画の完成度や誤字脱字などをチェックします。必要に応じて修正を加えます。
- 完成
漫画家になるために必要なスキル
漫画家になるためには、次のようなスキルが必要です。
画力・表現力
漫画家になるには、やはり画力が大切です。
キャラクターの複雑なポーズや、緻密な背景を正確に描写するには、確かな基礎画力が求められます。
また、ただ絵が上手いだけでなく、表現力も漫画家にとって重要です。
疾走感のあるバトルシーンや、思わず泣いてしまう感動的なシーンなど、読者を物語に引き込むためには表現力が欠かせません。
ストーリーの構成力
漫画において作画と同じくらい大切なのが、ストーリーです。
予想外の展開や、続きが気になるようなストーリーを考えられるようになりましょう。
長編の場合は、ストーリーに矛盾が出ないように気を付けたり、伏線を最終回までに上手く回収したりと、さらに高度な技術が必要になります。
初心者のうちは、4コマや8ページ漫画など、短い物語の中で起承転結を展開できるように練習することをおすすめします。
想像力
漫画家は世界観やキャラクター、ストーリー、セリフなど、さまざまなことを想像して漫画を描きます。
読者に面白いと思ってもらえる漫画が描けるかは、漫画家の想像力次第でもあります。
漫画家のスキルを身に付ける方法
漫画家になるには新人賞の受賞や持ち込みなどいくつかの方法がありますが、そのためにはまず漫画を描けるようになる必要があります。
そこで、漫画家としてのスキルを身に付けるには、どのような方法があるのかを解説します。
専門学校に通う
漫画家になるには、漫画の専門学校に通うのが最もおすすめです。
漫画の専門学校では、漫画の描き方からストーリーの考え方、キャラクター設定の方法などを学び、初心者からでも漫画家を目指せます。
漫画専門学校の一番の強みは、デビューサポートがあることです。
デビューサポートのしっかりした専門学校では、学内で出版社の編集部が作品の講評会をおこなったり、新人賞の応募作品や持ち込み作品に対して指導をおこなったりといったサポート制度があります。
専門学校でスキルをしっかり身につけ、デビューサポートを受けることで、漫画家デビューがより現実的なものとなります。
大学で漫画を学べる?
学校で漫画を学ぶなら専門学校が最もメジャーですが、大学で漫画を学ぶことはできるのでしょうか。
そもそも漫画を専門にした大学は少なく、国内では京都精華大学が唯一、漫画学部を設置しています。(2024年5月時点)
もしくは、美術系の大学で基礎画力を身につける方法もあります。
イメージとして大学は学士の資格を取得するのでマンガを描く技術以外のことも勉強する(学問としての勉強もある)、専門学校では純粋に上手く描くための技術、発想法やキャラクター分析など面白い作品を描くためのだけの勉強をする場所だと認識するとよいでしょう。
漫画家のアシスタントになる
漫画家のアシスタントとして実践的に経験を積みながら、漫画家デビューを目指すという方法もあります。
プロのもとで技術を学べる経験は、大きな強みとなります。
ただし、アシスタント業務と自身の作品作りを両立する必要があるため、実力はつくものの計画性やタフさが求められるという点に注意が必要です。
独学
中には、独学で漫画の描き方を学び、漫画家としてデビューするケースもあります。
本やインターネットで漫画の描き方に関する情報が手に入るため、独学で漫画家になることも不可能ではありません。
ただし、漫画の上達にはプロによるアドバイスが必要なため、漫画家としてデビューできるほど実力をつけるためには、独学では不十分といえます。
他にも独学で漫画家になるのが難しい理由はいくつかあり、これについては次の項目で詳しく解説します。
独学でのデビューが難しいと言われる理由
独学で漫画家になるのが難しい理由として、以下の5点が挙げられます。
- コネクションがない分、実力が求められる
- デジタルもアナログも高いクオリティを求められる
- スキルアップが遅くなる傾向がある
- どの部分が足りていないのかが分かりづらい
- 自分に合ったジャンルかどうか判断がつきづらい
詳しく見ていきましょう。
コネクションがない分、実力が求められる
独学で漫画家になるには、とにかく漫画を作り出版社へ持ち込んだり、新人賞などへ応募したりする必要があります。
つまりコネクションが0の状態で、さまざまなところへ売り込みを掛けていくことが重要です。そのため、より実力重視にならざるを得ないため、独学でデビューするのが難しい側面もあります。
デジタルもアナログも高いクオリティを求められる
プロの漫画家としてデビューした後は、特にアナログの作画力も高いクオリティを求められます。
近年ではデジタルイラストが必要とされる現場も多いですが、プロとしてアナログ・手書きの作画力も必要とされるケースがあります。ですので、アナログで漫画を作る技術も一通り身に付けることが大切です。
独学で漫画家デビューした後に、アナログで一切漫画が描けないといった事態は避けましょう。
スキルアップが遅くなる傾向がある
独学で漫画家デビューが難しい理由の1つ、スキルアップが遅くなる傾向があることが挙げられます。
書籍やネットを通じて、漫画の作り方や作画やストーリー制作に関する基礎技術について学ぶことはできます。しかし、独学の場合は、0からスタートするため基礎的な線を引く練習方法を調べるだけでも一苦労です。
そのため専門学校やスクールに通っている方よりも、スキルアップに時間が掛かりやすいでしょう。
どの部分が足りていないのかが分かりづらい
独学で漫画制作を勉強していると、どこかでスキルアップが止まる時があります。しかし独学ですので、誰かに不足・改善点を指摘してもらえません。
全て自分で考えなければいけないため、簡単に解決できることでも何が足りないか分からない状況が続きやすく、スキルアップが遅れがちです。
自分に合ったジャンルかどうか判断がつきづらい
漫画家になるには、自分の個性や考え方、絵柄に合ったジャンルを選ばないと評価されにくいです。
しかし、独学で漫画を描き続けていると自己評価のみになってしまうため、客観的に見て漫画のジャンルが合っているか分からなくなります。
独学よりも専門学校やスクールで学ぶ方が近道
独学で漫画家になるには多数の課題を自力で乗り越える必要があり、遠回りになりやすいです。
ですので、漫画に関する専門学校やスクールで学ぶことをおすすめします。
校内のコネクションを使うことができる
専門学校やスクールは、プロの漫画家を呼んでいるので顔を覚えてもらったり、コネクションを作ったりすることができます。
また、専門学校などは編集者とのパイプもあるので、漫画家を目指す上で重要な出版社や編集者とのコネクションも作ることも可能です。
プロにアドバイスをもらうことでスキルアップが早くなる
専門学校やスクールは、プロの漫画家を講師として呼んでいるので、現場で必要な技術も含めて学ぶことができます。
また、プロから直接添削や指導を受けられるので、改善点をスピーディに見つけられスキルアップも早くなるのが魅力です。
まとめ
漫画家になるには、専門学校に通ってスキルを身につけた後、新人賞の応募や持ち込みによってデビューするのが一般的です。
独学で漫画家を目指すこともできますが、編集者とのコネクションの少なさと、スキルアップに時間がかかる点などを考慮した場合、専門学校やスクールなどへ通うことをおすすめします。
専門学校やスクールでは、プロの漫画家による指導や編集者とのコネクションづくりも可能です。ですので、独学と比較してスキルアップやコネクションという点で、メリットも多いでしょう。
漫画家になるには、まず専門学校やスクール探しから始めてみてはいかがでしょうか。
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