IT社会が加速する中、コロナ禍をきっかけに多くの人々の働き方や生活様式が大きく変化しました。在宅での時間が増え、新しいキャリアを模索する方が増加する中で、特に注目を集めているのが「Webデザイン」という職種です。
自宅でスキルを習得でき、フリーランスや副業としても活躍できる柔軟な働き方が可能なWebデザインは、今までにない魅力的な選択肢として注目を集めています。
この記事では、独学でWebデザイナーを目指す方に向けておすすめの学習方法や習得すべきスキルを詳しく解説します。
Webデザインとは?
インターネットが私たちの生活に欠かせないものとなった現在、Webデザインの重要性は日々高まっています。主にスマートフォンやパソコンで表示されるWebサイトのデザインを手がけます。
企業のブランドイメージを視覚的に伝えるWebデザインは、デジタルコミュニケーションの要です。
例えば、小さなバナー広告から企業サイト、ランディングページまで、あらゆるWeb上のビジュアルコンテンツを創り出すこの仕事は、クリエイティブな才能とスキルが必要です。
グラフィックデザインとの違い
グラフィックデザインとWebデザインの違いを理解する上で大切なポイントは、媒体にあります。グラフィックデザインが印刷物を中心とした視覚表現を担うのに対し、Webデザインはインターネット上でのユーザー体験(UX)を創造します。
しかし、今のデジタル社会において、この2つの領域は密接に結びついています。企業のブランドイメージは、紙媒体からWebサイトまで一貫性を持って表現される必要があり、両方のスキルを併せ持つデザイナーの需要が高まっています。
そのため、HTMLやCSSといったコーディングスキルを備えながら、グラフィックデザインの基礎も押さえたクリエイターは、変化の激しいIT時代において、特に重要な存在となるでしょう。
UI/UXデザインとの違い
Webデザインが進化する中で、特に注目を集めているのがUIとUXという2つの考え方です。Webデザインがサイト全体の視覚的なデザインを指すのに対し、UIとUXはよりユーザー中心の専門的な観点を持ちます。
- UI:ボタンの配置や配色、フォントやレイアウトなど、ユーザーが直接触れる接点をデザインする分野
- UX:サイトを訪れてから離れるまでの一連を設計する分野
例えば、オンラインショップでいえば、商品を見つけやすくスムーズに購入できる動線がUXデザインの要素です。
Webデザイナーの就職先
Webデザイナーの就職先は主に3つの異なる種類があります。
就職先 | 特徴 |
Web制作会社・広告代理店 | 幅広い業種のWebサイトを手がけられ、経験を積める |
インハウスWebデザイナー | 企業のブランドや製品を深く理解し、一貫性のある視覚表現を追求できる |
フリーランス | 自分の裁量で仕事を選べ、柔軟な働き方ができる |
それぞれの立場で求められるスキルや責任は異なります。自分の目標やライフスタイルに合った働き方を選択できることも、Webデザイナーという職種の魅力の一つといえるでしょう。
Webデザインの仕事内容と年収
Webデザインを目指すにあたって、仕事内容や年収に関しても知っておきましょう。
仕事内容
Webデザイナーの仕事は、まずクライアントとの打ち合わせを通じて、Webサイトの目的や ターゲットを明確にし、具体的なコンセプトを構築していきます。
その後、ユーザビリティを考慮しながら、画面デザインやレイアウト、機能性を設計し、HTMLやCSSを用いて実装していきます。大規模なプロジェクトでは、デザイナーだけでなく、写真家やコピーライター、プログラマーなど、さまざまな専門家とチームを組んで制作を進めることも。
最終的にしっかりと動作確認を行い、クライアントの期待に応える高品質なWebページを完成させます。このように、コンセプトから技術的な実装まで、幅広い知識とスキルが求められる専門性の高い職種です。
また、さらに詳しい仕事内容を知りたい方は下記を併せてご覧ください。
>>Webデザイナーとは?仕事内容や年収、必要なスキルや将来性について
平均年収
厚生労働省が提供している職業情報「Job tag」によると、Webデザイナーの平均年収は509.3万円でした。
全国の平均年収は460万円(国税庁調べ)なので、Webデザイナーのほうが年収は高いことがわかります。Webデザイナーとして経験を積んで実力を身につければそれ相応の収入がもらえるでしょう。
WebディレクターやWebプロデューサーになれば、さらに高い年収が期待できます。
独学でWebデザイナーになるための必要なスキル
身につけておきたいスキルはソフトウェアやコーディングなどの知識が必要です。以下では代表的なスキルを紹介します。
ソフトウェアに関する知識
Webデザインの世界において、Adobe PhotoshopとIllustratorは不可欠な専門ツールです。Photoshopは写真加工やラスター画像の編集に特化し、Webサイトで使用する画像の細かな調整や加工を可能にします。
一方、Illustratorはロゴやアイコン、イラストなどのベクター画像を作成する際におすすめのスキルで、拡大縮小しても品質が劣化しない特徴を持ちます。
しかし、これらのソフトウェアの操作スキルだけでなく、色彩理論やタイポグラフィー、レイアウトの基本原則といったデザインの基礎知識も併せて習得することが、魅力的なWebサイトを創造する上で大切です。
プロフェッショナルなWebデザイナーになるためには、テクニカルスキルとデザイン理論の両方を磨いていく必要があります。
コーディングに関する知識
Webデザインにおいてコーディングスキルは、デザインの構想を実際のWebサイトとして具現化する上で欠かせない要素です。特にHTMLとCSSという2つの基本的な言語は、Webデザイナーの必須スキルとして位置付けられているのが特徴です。
HTMLはタグを使ってWebページの基本構造を定義し、見出しやテキスト、画像などのコンテンツを適切に配置する役割があります。一方、CSSはそれらの要素に色や大きさ、配置などのスタイルを適用し、視覚的な魅力を作り出します。この2つの言語を理解し使いこなすことで、デザインの意図を正確にWebサイトとして表現できるのです。
マーケティングに関する知識
Webデザイナーには、純粋なデザインスキルを超えた総合的な知識が求められています。特に重要なのが、SEOやランディングページの最適化といったWebマーケティングの知識です。
Webマーケティングはクライアントのビジネス目標達成に直結する大切なスキルです。また、JavaScriptやjQueryといったコンテンツを実現するための技術も、ユーザー体験を向上させる上で欠かせません。
見た目の美しさだけでなく、集客や成果につながる効果的なWebサイトを制作できます。現代のWebデザイナーは、クリエイティブとマーケティング、テクノロジーを融合させた新しい価値を生み出すプロフェッショナルとして進化し続けなくてはなりません。
独学でWebデザイナーになる方法
独学でWebデザイナーになるための流れを紹介します。
Webデザイナーに必要な道具を準備する
Webデザインを学ぶ上で必要な道具を用意し、環境を整えることは学習の効率に影響します。特にパソコンは画像編集ソフトやデザインツールをスムーズに動作させるために、以下のように十分なスペックを備えたタイプが必要不可欠です。
- Core i5以上のCPU
- 256GB以上のSSD
- 16GBのメモリを搭載
OSに関しては、MacとWindowsのどちらでも学習は可能ですが、デザイン業界ではMacの使用が主流となっています。また、精密な作業に適した高性能マウスや専門ソフトウェア、さらにレンタルサーバーとドメインも、実践的な学習には欠かせない要素となります。
教本をベースに学習を進める
独学でWebデザインを勉強する際、教材や書籍を活用した体系的な学習は効果的な方法の一つです。基礎理論の習得から始まり、既存サイトの模写練習を経て、最終的には自身のオリジナルサイトの制作まで段階的に進めていきます。
しかし、独学の最大の課題は、プロフェッショナルからのフィードバックを得る機会が限られることです。この課題を解決するためには、デザインコミュニティへの参加や、実践的な案件への挑戦を通じて、実務経験とフィードバックを積極的に獲得していくことが重要です。
Webサイト・動画で学習する
インターネット上には豊富なWebデザイン学習リソースが存在し、YouTubeやチュートリアルを通じて、無料で学べるのがポイントです。
しかし、これらの情報は体系的なカリキュラムとして整理されているわけではなく、自己管理による学習が求められるため、モチベーションの維持が問題となります。
また、Webでの情報は質にばらつきがあり、必ずしも最新のトレンドや業界の基本を反映していない場合もあるため、複数の情報源を比較検証しながら、自身に適した勉強法を見つける必要があります。
また取得しておくと良い資格を下記でご紹介しています。転職にも役立つので、ぜひ参考にしてください。
>>Webデザイナーに資格は必要?おすすめ10選や就職するためのルートを解説
Webデザイナーの知識を身につけるまでの流れ
Webデザイナーを目指したい方は、Webデザインの知識を身につけることから始めましょう。ここではそれぞれの手順を解説します。
言語を学ぶ
Webデザインの学習において、HTMLとCSSという基本的なプログラミング言語の習得は最初に必要となるステップです。しかし、初心者にとって参考書だけで学ぶのは時として難しいレベルになるため、実践的なアプローチが効果的です。
実際にコードを書き、画面上で変化を確認しながら学ぶことで、より深い理解が得られます。さらに、動画チュートリアルを利用することで、実際の作業の流れや、頻繁に使うコードの使い方を視覚的に学べるでしょう。
画像編集ソフトを学ぶ
Webデザインの現場において、PhotoshopとIllustratorは創造性を形にする重要なツールです。これらのソフトウェアは、画像加工からロゴデザイン、バナー制作まで、Webサイト制作に必要なさまざまなビジュアル要素の作成を可能にします。
幸いなことに、これらのツールは世界中で広く使用されており、豊富なチュートリアルや資料があるため、独学でも画像編集技術を習得できる環境が整っています。
デザインの理論を学ぶ
Webデザインは、センスや直感だけではなく、色彩理論やレイアウトの基本原則といった体系的な知識に基づいて構築される専門分野です。特に配色の構成や要素の配置は、ユーザーの感情や行動に大きな影響を与える要素となります。
魅力的なWebサイトを作るためには、ユーザビリティの観点から、視線の流れや情報の優先順位を考慮したデザイン理論を学んで、それを実践に活かすことが不可欠です。
実際にWebサイトを制作する
実践的な経験を積むことは理論の習得と同様に重要なポイントです。HTMLとCSSの基礎を身につけた後は、JavaScriptやWordPress、Google Analyticsなどの実用的なツールを活用しながら、実際に公開するためのWebサイト制作に挑戦しましょう。
特に、自身のポートフォリオサイトの制作と運営は、技術の向上だけでなく、将来のキャリアにおいても重要な足がかりとなります。作品集としてだけでなく、Webデザイナーとしての自身の能力や個性を印象付ける場としても役立ちます。
さらに、サイトの継続的な改善や運営を通じて、マーケティングやコンテンツ制作、ライティングのスキルも自然と身につけられるでしょう。インプット・アウトプットの繰り返しが、プロフェッショナルなWebデザイナーへの成長を支えるのです。
独学でWebデザイナーを目指すメリット
ここでは自分で勉強するメリットをまとめました。ぜひ参考にしてください。
習得までの費用を抑えられる
独学の魅力は、専門学校やITスクールに通学する場合と比べ、習得にかかる費用を抑えられることです。
必須となる支出は、パソコンの機材と基本的なソフトウェアのライセンス料、そして参考書籍の購入費などです。動画配信はある程度無料で利用できることが多いのもメリットといえます。
自分のペースで勉強できる
自分のペースで効率的に学習を進められることも、独学の大きな利点です。仕事や家事の合間を縫って学習時間を確保したり、興味のある分野により多くの時間を割いたりと、自分の理解度やスケジュールに応じて自由に学習プランを調整できます。
また、一つの項目を把握するまでじっくり時間をかけたり、反対に得意分野は速いペースで進めたりすることも可能です。
独学でWebデザイナーを目指すデメリット
自分で勉強するときのリスクや注意点を知ることが大切です。
習得まで時間がかかる
Webデザインの基礎を習得するには、個人の学習ペースや生活スタイルにもよりますが、通常3〜6ヶ月程度の期間が必要です。
ただし、これは集中的に学習を進めた場合の目安で、仕事や他の活動と両立しながらの学習では、1年以上かかってしまう可能性も珍しくありません。明確な目標設定とゴールを決め、集中して勉強に取り組んだ後、実践的なプロジェクトを通じてスキルを磨く方法が推奨されます。
自己管理が重要になる
独学でWebデザインを学ぶ際の最大の課題は、モチベーションの維持と自己管理です。カリキュラムや締め切りが設定された教育機関と異なり、すべて自己責任で進めていく必要があります。
そのため、まずは無理のない現実的な目標を設定し、日々の小さな成果を積み重ねていく姿勢が大切です。
定期的に学習の進捗をチェックし、必要に応じて計画を調整しながら、着実にスキルアップを図っていくことが、独学を成功に導くポイントとなります。途中で挫折する方も多いため、きちんとした計画を立てておくのがコツです。
評価してもらえない
独学でWebデザインを学ぶ際の不安要素は、自分の進歩や作品の質を客観的に評価してもらう機会がどうしても限られてしまうことが挙げられます。
プロのフィードバックがないため、自分の作品のクオリティや、習得したスキルが実務レベルに達しているのか判断がしにくい状況に直面してしまいします。
まとめ:独学でWebデザイナーを目指せるが専門学校が近道!
Webデザイナーへの道は独学でも実現できますが、専門学校に通うのがおすすめです。体系的なカリキュラムに沿った学習、実績豊富な現役講師からの直接指導を受けられ、ノウハウを教えてもらえます。
そして同じ目標を持つ仲間とのコミュニティが得られるでしょう。質問があれば気軽に相談できるので、疑問があってもすぐに解消できます。
さらに、業界とのつながりを活かした実践的なプロジェクトや就職支援など、キャリアスタートにおける具体的なサポートを受けられることも、専門学校ならではの大きなメリットといえるでしょう。
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また独立のためのアドバイスも受けられるため、将来の進路を決めることが可能です。
まとめ
これから初めてWebデザインを勉強する方は、どこから始めれば良いのかわからないかと思います。もちろん独学でWebデザイナーを目指せますが、なかなか捗らないという方のほうがほとんどでしょう。
大阪アミューズメントメディア専門学校は、学びやすい環境を整えており本気でWebデザイナーを目指す方におすすめです。
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