街の看板、百貨店のポスター、よく見るWebサイトやアプリ。これらは全て、「デザイナー」によってデザインされています。何気なく目にしている多くのものは、企業の意図が伝わるよう、デザイナーが時間をかけて制作したものなのです。
今回は、近年需要が高まっているWeb・メディア関連のデザイナー6種類とその仕事内容を解説します。また、デザイナーに必要な共通スキルについてもまとめました。
デザイナーという職業に興味のある方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
デザイナーとはどんな役割なのか
デザイナーの役割は、世の中にある販促物や商品、建築物、Webサイトなどありとあらゆるものビジュアルを創造することです。
自身の想いをデザインとして発信する場合もありますが、多くは「クライアントからの依頼に応じて、求められたデザインを考案する」というのがメインとなります。
デザインは認知度や売り上げに大きく影響するため、ターゲット層やブランドイメージを深く理解した上でデザインに落とし込まなければなりません。例えば40代女性をターゲットにしているラグジュアリーブランドの場合、奇抜な色使いよりも落ち着いた色使いにする、女性らしい曲線を使ったグラフィックにする、といったような判断が必要です。
デザイナーは自身のセンスや感性とクライアントの要望をうまくブレンドし、アウトプットすることが求められます。
Web・メディア関連のデザイナー6種類と仕事内容
デザイナーはさまざまな分野で活躍する職業ですが、今回はWeb・メディア関連のデザイナーにフォーカスして、代表的な7種類とその仕事内容を紹介していきます。
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトのデザインをおこないます。ホームページであれば企業情報、ECサイトであれば商品情報や魅力など、そのサイトを通じて伝えたい内容に合わせた分かりやすいデザインの設計が求められます。
また、デザインを考えるだけでなく、サイトとして実装するためのコーディング作業まで行うこともあるため、プログラミングスキルが必要となる場合もあります。
詳しくはこちらの記事も併せてご覧ください。
⇒Webデザイナーとは?仕事内容や年収、必要なスキルや将来性について
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは、広告や商品、ブランドロゴ、楽曲ジャケットなどのデザインをおこないます。
総合的なグラフィックのデザインをおこなうため、イラストレーターやフォトグラファー、CGデザイナーなどさまざまなクリエイターと一丸となって制作を進めることもめずらしくありません。
チームとして動く場合は、自身がディレクターとして指揮をとることになります。
グラフィックデザイナーについてはこちらの記事も併せてご覧ください。
グラフィックデザイナーになるには
CGデザイナー
CGデザイナーは、コンピューターグラフィック技術を活用し、主に映画やアニメなど映像やゲーム、建築・設計の分野でデザインをおこないます。もちろん広告や商品デザインの分野で活躍することもあります。
Mayaや3ds Maxなどといった専用のソフトをコンピューターを用いて、デッサン画像に立体感やリアリティを持たせながらグラフィックを制作します。
UI/UXデザイナー
UI(ユーザーインターフェース)とは、Webページ上の表示や入力を指し、UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、Webページ上で得られるユーザーの体験を指します。UI/UXデザイナーはこれらをデザインする仕事。つまり、ユーザー目線に立って使いやすく分かりやすいWebページを設計するのが、UI/UXデザイナーの役割です。
比較的新しい職種ですが、近年のIT社会においてニーズが高まっていくと考えられています。
DTPデザイナー
DTPデザイナーは、雑誌や書籍、ポスター、フリーペーパーなどの印刷物のデザインをおこないます。DTPは「Desktop Publishing」の略で、「机上出版」を意味します。作業はFTPソフトを呼ばれる専門ツールを使っておこなわれます。
デザインだけでなく、印刷工程にまで持っていく業務まで担います。
ブックデザイナー
ブックデザイナーは装丁家とも呼ばれ、本に関するすべてのデザインをおこないます。
本の表紙、帯、フォント、文字の大きさ、行間の広さ、挿絵、そして紙の種類や本の厚さまでをデザインし、「造本プラン」と呼ばれる本の設計書にまとめていきます。
ブックデザイナーは、普段から本を読み「どんな本が読みやすいか」「どんな表紙が売れるのか」「著者の思いはどこにあるのか」など本への知識と理解がとても重要となってきます。
デザイナーになるために必要な共通スキルとは?
どの分野でデザイナーを目指すにおいても必要な共通スキルとして、
- デザインソフトの取り扱いスキル
- デザインスキル
- コミュニケーションスキル
の3つが求められます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
デザインソフトの取り扱いスキル
デザイナーの必須スキルといっても過言ではないのが、IllustratorやPhotoshopなどのデザインソフトの取り扱いスキルです。就職や転職の際にスキルの証明に役立つのが、「Photoshopクリエイター能力認定試験」「Illustratorクリエイター能力認定試験」といった資格です。取得は自由ですが、将来のためにチャレンジしてみるのもおすすめです。
デザインスキル
色使いや配置、見やすさ、フォントのもたらす印象などデザインに関する基礎的な知識は、自身のデザインに説得力を持たせるためにも必ず身につけておきましょう。
Webデザインと紙媒体のデザインでは表現の方法が違うため、自分が活躍したい分野の表現は特に深掘りしておくといいですね。
コミュニケーションスキル
デザイナーはデスクと向き合い、黙々と作業するイメージを持っているかもしれません。しかし実際には、クライアントとの打ち合わせや別のクリエイターとの連携など、コミュニケーションを積極的に取りながら進めていく仕事です。
そのため、自分の意見を伝えたり、相手の意見をうまく聞き出したりといったようなコミュニケーションスキルも欠かせないものと言えます。
まとめ
五感の中でも、視覚からの情報は約9割を占めると言われています。デザイナーは、その視覚に訴えかけるビジュアルコンテンツのデザインを担う重要な役割です。その商品やサービスを認知してもらえる、魅力的なデザインを制作できるかどうかがデザイナーとしてのやりがいに繋がる部分になってくるでしょう。
中でもWebやメディア関係のデザイナーは、インターネットの普及と進化が急激に進む近年で需要が高まっている職種でもあります。
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