デザイナーの年収を解説!1000万円を稼ぐには?稼げる職種や給料の高い企業など紹介

本記事ではデザイナーの年収について解説しています。デザイナーの平均年収や稼げる職種、給料の高い企業、年収アップの方法などを紹介しているので、将来デザインの仕事をしたい方はぜひ参考にしてください。

製品のパッケージやWeb広告のイラスト、有名企業のロゴなど、身の回りにあるさまざまなデザインを手掛けるデザイナー。デザイナーは、仕事内容に応じてWebデザイナーやグラフィックデザイナー、CGデザイナーなどと職種が分かれており、職種によって年収も異なります。

今回は、デザイナーの年収について解説します。デザイナー全体の収入や稼げる職種、給料の高い企業、収入をアップさせる方法などを紹介しているので、将来デザイナーとしての活躍を目指している方や年収をアップさせたい現役デザイナーはぜひ参考にしてください。

また、デザイナーについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

>デザイナーってどんな仕事?種類と仕事内容、必要なスキルについて 

1

この記事の監修者

大阪アミューズメントメディア専門学校 キャラクターデザイン学科では、大好きなイラストやデザインを仕事にするためのスキルを学びます。

就職・デビューどちらもサポートしているので、自由に働き方が選べるのも魅力です。

デザイナーの平均年収は?

デザイナーの平均年収は300〜600万円程度と言われています。スキル・経験値の高さや働く環境などによって年収がバラツキやすく、年収300万円台の方もいれば1000万円以上稼ぐ方もいます。

以下では、会社員デザイナーとフリーランスデザイナーの平均年収について解説していきます。

会社員デザイナーの平均年収

厚生労働省の発表する「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに推定すると、デザイナーが該当する「学術研究、専門・技術サービス業」の正社員の平均年収は500万円程度です。

会社員デザイナーの年収は、新卒の初年度が300万円台から始まることが多く、キャリアを積むにつれて400万、500万と上がっていく傾向にあります。その後管理職に就くことで600万円台に突入し、なかには1000万円以上稼ぐ方もいます。

このように、同じ会社員デザイナーでも年収は約300万円〜1000万円以上と幅広く、キャリアや属性などによって違いがみられます。同調査を参考に、会社員デザイナーの収入を「性別」「年齢」「企業規模」別に比較してみましょう。

性別による収入の違い

会社員デザイナーの収入は、性別による差が生じやすいです。以下の表に、会社員デザイナーの月給の男女差をまとめました。

男性デザイナーの月収 女性デザイナーの月収
正社員 43.5万円 32.3万円
非正社員 37.6万円 24.3万円

参照:「令和5年賃金構造基本統計調査 第6-3表」

(表の数字は、小数点第二位以下を四捨五入しています。)

男女間で収入の差が生じやすい理由のひとつとして、女性のライフステージの変化による影響が考えられます。女性は、出産・育児によって長期休暇の取得や短時間労働、退職を選択せざるを得ないケースが多く、昇進や昇給のチャンスが得られにくかったり、スキルアップを図る機会が限られてしまったりする傾向にあります。

年齢による収入の違い

会社員デザイナーの収入はキャリアに応じてアップしやすいこともあり、年齢によっても以下の表のように月収の差が生じています。

男性デザイナーの月収 女性デザイナーの月収
〜19歳 19.2万円 18.9万円
20〜24歳 23.6万円 23.1万円
25〜29歳 30.1万円 27.6万円
30〜34歳 34.4万円 30万円
35〜39歳 41.1万円 31.8万円
40〜44歳 44.5万円 32.6万円
45〜49歳 50.7万円 34.5万円
50〜54歳 52.7万円 36.1万円
55〜59歳 54万円 35.7万円
60〜64歳 49.1万円 31.5万円
65〜69歳 38.5万円 24.8万円

参照:「令和5年賃金構造基本統計調査 第5-2表」

(表の数字は、小数点第二位以下を四捨五入しています。)

男性の場合、月収が最も低いのは19歳未満で19.2万円、最も高いのは55〜59歳で54万円であり、35万円ほどの差が生じます。

女性の場合、年収が最も低いのは19歳未満で188.9万円、最も高いのは50〜54歳で360.5万円であり、その差は200万円ほど生じています。

企業規模による収入の違い

会社員デザイナーの年収は、働く会社によっても差が生じます。以下の表では、企業規模による月収・賞与等の違いについてまとめました。

企業規模 10~99人 100~999人 1,000人以上
月収 賞与等 月収 賞与等 月収 賞与等
男性デザイナー 37.7万円 60万円 41.2万円 75.9万円 51.8万円 204.1万円
女性デザイナー 29.2万円 43.1万円 32.4万円 42.8万円 38.4万円 116.8万円

参照:「令和5年賃金構造基本統計調査 職種(特掲)、性、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」

(表の数字は、小数点第二位以下を四捨五入しています。)

以上の表からそれぞれのおおよその年収を算出すると以下のようになります。

企業規模 10~99人 100~999人 1,000人以上
男性デザイナー 約512万円 約536万円 約825万円
女性デザイナー 約393万円 約431万円 約578万円

フリーランスデザイナーの平均年収

フリーランスは労働時間や案件の種類などが異なるため、具体的な数字を出すことが難しいですが、フリーランスデザイナーの平均年収は300〜600万円程度と言われています。

フリーランス協会の発表する「フリーランス白書2020によると、デザイナーの該当する「クリエイティブ・Web・フォト系」の年収は、対象者の約半数が400万円未満ですが、約3分の1は400〜800万円を稼いでいます。

このように、フリーランスデザイナーは、自身の経験やスキルによって会社員デザイナーの平均年収を超えることも可能です。しかし、「フリーランス名鑑」の調査結果にもあるように、フリーランス1年目は年収200万円以下になる方も多いので、稼げるようになるには単価や案件数を増やす努力が必要になります。

 稼げるデザイナーの職種3選

冒頭にも記載したように、デザイナーは仕事内容に応じて職種が分類されており、それぞれ年収が異なります。この章では、デザイン業で比較的収入の高い職種として、全国の平均年収を超えている以下3種類のデザイナーの年収について解説します。

  • WEBデザイナー
  • UXデザイナー
  • プロダクトデザイナー

ちなみに、国税庁の公表する「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、全国の平均年収は約460万円です。 

 WEBデザイナ

厚生労働省の運営する職業情報提供サイト「job tag」では、令和5年のWebデザイナーの平均年収は509.3万円と記されています。

参照:Webデザイナー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))  WEBデザイナーとは、Webサイトのデザインや制作を担う仕事です。

近年需要が高まっていることもあり、デザイン業のなかで比較的収入が高い傾向にあります。

WEBデザイナーについて詳しく知りたい方は、下記記事で詳しくまとめているのでぜひ併せてご覧ください。

>Webデザイナーとは?仕事内容や年収、必要なスキルや将来性について 

UXデザイナー同職業情報サイトでは、令和5年のUX/UIデザイナーの平均年収は557.6万円と記されています。

参照:UX/UIデザイナー – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))  UXデザイナーとは、商品やサービスを通じてユーザーが得られる体験、つまりユーザー体験(User Experience)をデザインする仕事です。UXデザイナーは、WEBデザイナーと同様、近年需要の高まっている職種のため収入が高い傾向にあります。

UXデザイナーについて詳しく知りたい方は、下記記事で詳しくまとめているのでぜひ併せてご覧ください。

>UXデザイナーとは?必要な資格や年収、仕事内容について解説 

プロダクトデザイナー

「求人ボックスナビ」によると、プロダクトデザイナーの平均年収は699万円程度です。 

参照:プロダクトデザイナーの仕事の平均年収は699万円/平均時給は1,103円!|求人ボックス

プロダクトデザイナーとは、家具や家電、食器など身の回りのさまざまな製品をデザインする仕事です。売れる製品をデザインするために、見た目の美しさだけでなく機能性や耐久性などにも配慮してデザインを考えます。

また、ただデザインを考えるだけでなく、企画開発や生産、マーケティングの実施などもおこないます。

このように、プロダクトデザイナーは専門的な知識やスキルを要する職種のため収入が高い傾向にあります。

デザイナー給料の高い企業

デザイナーの年収が企業規模によって異なることからも分かるように、就職する企業によってデザイナーの給料は異なります。

デザイナーの給料が高い企業として、以下の企業が挙げられます。

  • 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA 
  • 株式会社ユニクロ 
  • 株式会社電通デジタル
  • LINEヤフー株式会社
  • 株式会社セガ
  • 任天堂株式会社 など

年収の高いデザイナーの特徴は?

年収の高いデザイナーには、以下のような特徴が挙げられます。

  • 企業の給与形態を見定めている
  • 柔軟な働き方をしている
  • 自己研磨を怠らない

それぞれの特徴について解説していきます。

高収入を望める企業に就職する

年収の高いデザイナーは、実力に応じて正当な評価を受けられる企業や、そもそも給料設定の高い企業など、高収入を得られやすい企業に就職しています。

大手広告代理店やデザインに強みを持つテクノロジー企業のように、デザインによる売上が利益に直結する企業は、基本的にデザイナーの給与が高く設定されていることが多いです。

また、会社への貢献度や実績に応じて適切な対価や報酬を支払う給与体系になっているケースもあり、自分の努力次第で高収入を目指すことができます。

柔軟な働き方をしている

年収の高いデザイナーのなかには、本業とは別にクラウドソーシングサイトなどで個人的に仕事を受注し、副業をしているデザイナーもいます。

ほかにも、企業勤めにこだわらず、独立してフリーランスのデザイナーになり、会社員時代よりも効率よく高収入を得ている方もいます。

このように、柔軟な働き方を選択できるデザイナーは、収入源を増やすことができるので高収入を得やすくなります。

自己研磨を怠らない

年収の高いデザイナーに共通するのは、デザイナーとしての価値の高さです。

クライアントの要望を実現させながら、トレンドや個性を取り入れたりセンスや技術力の高いデザインを提供できたりするデザイナーは、業界内での評価が高いため高収入を望めます。

そのため、日々自己研磨に励み、スキルや経験値を高めているデザイナーは高収入になりやすいです。

デザイナーが年収アップを目指す方法

年収の高いデザイナーの特徴を紹介しましたが、実際に高収入を実現させるためには何を実践すればいいのでしょうか?

この章では、デザイナーが収入アップを目指すためにできる3つの方法を紹介します。

  • 働く環境を変える
  • キャリアアップを目指す
  • スキルアップを目指す

働く環境を変える

できるだけ早く年収を上げたい方は、高収入を望める企業に転職する、もしくは自由な働き方ができるフリーランスに転身したりなど、働く環境を変えることがおすすめです。

基本的に、フリーランスで高収入を得るには時間がかかりますが、スキルや実績が伴ってきたら交渉に応じてもらえる機会が増えるため、単価が上がり収入アップが望めます。

キャリアアップを目指す

デザイナーとしてのキャリアを十分に積んだ方は、チーフデザイナーやディレクターなど、管理職やマネジメント職を目指すこともおすすめです。

役職に就くことで仕事に対する責任は増えますが、それに応じて高い報酬を得ることができます。

スキルアップする

年収の高いデザイナーの特徴のひとつに「自己研磨を怠らない」点を挙げたように、スキルの高いデザイナーを目指すことで収入アップを望めます。

技術力を向上させ、新しい技術を習得したりなど、スキルアップを図ってデザインの質や対応力を高めましょう。

1000万円以上稼ぐデザイナーになるには?

ただ収入アップを望むだけでなく、1000万円以上を稼ぐデザイナーになるためにできる具体的な方法を3つ紹介します。

  • 経験・実績を積む
  • 独自のスタイルを確立させる
  • 大手企業の管理職に就く

経験・実績を積む

デザイナーとしての成功を収めるためには経験と実績を積むことが重要です。さまざまなプロジェクトを手掛け、適切に作品を市場に届けることで、自分のスキルアップや実力の証明につながります。業界内での評価や信頼性も高まるため、徐々に高度な仕事や大きなプロジェクトを任されるようになり、それに応じた報酬が得られるようになります。

独自のスタイルを確立させる

プロのデザイナーは、クライアントの要望や時代のトレンド、ユーザービリティ、見た目の美しさなどを高いレベルでデザインに取り込みながら、オリジナリティも演出します。技術力の高さに加えて自分にしか生み出せない独自のスタイルを確立させることで、デザイナーとしての価値が高まり、高額報酬の獲得を実現させます。

大手企業の管理職に就く

大手企業で中途採用されるには、社会人やデザイナーとしての高いスキルや実績が求められますが、スキルの高さに応じた報酬が支払われるので高収入を目指しやすいです。とくに、制作だけでなくマネジメント業なども担うとさらに報酬が上がるので、管理職としての採用を目指すことで年収1000万円以上も実現できるでしょう。

デザイナーは年収が低い?

年収1000万円以上を稼ぐデザイナーは実際におり、デザイナーの年収は決して低くはありませんが、デザイナーの平均年収が高くないことも事実です。その理由として、クラウドソーシングサイトの普及やデザインの重要性を意識する会社の少なさが挙げられます。

クラウドソーシングなどのプラットフォームが充実したことにより、経験値の低いデザイナーが安価に作品を提供するケースが増え、デザイナーの地位やデザインの価値を低下させてしまっています。また、デザインの重要性を意識していない企業も多く、デザイン部署を設けずに他の業務と同時にデザイン作業をさせたり、デザイナーの給料を低く設定していたりするケースも多く見られます。

デザイナーの将来性

IT技術やAIの普及などに伴って、デザイン技術のデジタル化や進化、デザインの需要拡大がみられてることもあり、デザイナーの将来性は高いといえます。なかでも、WebデザイナーとUI/UXデザイナーの高い需要は今後も継続し、今後さらに高まると考えられます。

デザイナーとして長く活躍するためには、常にデザインに関する情報収集をおこない、最新のデザインの技術やトレンドを押さえましょう。

まとめ:スキルや経験を磨き、稼げるデザイナーを目指そう!

今回はデザイナーの年収についてまとめました。

同じデザイナーでも、職種や勤める企業、働き方、役職の有無などによって収入が異なります。1000万円を稼げるデザイナーを目指すのであれば、大手企業の管理職への転職を検討するか、経験・実績を積みながらスキルアップと独自のスタイルの確立を図り、デザイナーとしての価値を上げましょう。

イラストレーターになるかお悩みの方へ

大阪アミューズメントメディア専門学校では、キャラクターデザイン学科マンガイラスト学科の2つのイラスト関連学科をご用意しており、イラストレーターだけでなく、イラストに関連する様々な職業を目指すことができます。どのような職業を目指すことができるのかイラスト学科総合ページでご確認ください。
イラスト学科総合ページはこちら

運営者情報

監修・運営者
大阪アミューズメントメディア専門学校 キャラクターデザイン学科
住所
大阪市淀川区西中島3-12-19
お問い合わせ
0120-41-4648
詳しくはこちら
https://www.amg.ac.jp/chara/